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[コンサル]日本の筆記具の市場規模は?[フェルミ推定]

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現在、総合コンサルティングファームで勤めている私ですが、次は戦略ファームにチャレンジしたいと思っています。

こちらの投稿では、コンサルティング業界では転職時に対策が必要になるフェルミ推定を実際に行っていく過程をお伝えしていきたいと思っています。今回のお題は「筆記具の市場規模」、過去に、実際に私が遭遇したこともある問題になっています。

想定する読者

  • コンサルティングファームへの就職を考えている就活生
  • コンサルティングファームへの転職を考えているコンサル未経験の社会人の方

メリット

  • 面接に向けての練習問題として活用できる
  • 面接の場で問題に対してどのようにアプローチしていくべきかがわかる
  • 面接の場でどのように話をするべきなのかが参考にできる
  • 面接の場で問題を解いていくのと同時にどのような説明をするべきかがわかる

それでは、実際に面接の場で問題が出されたと仮定して、面接官と話しているようなイメージで以下、書いていきます。

前提の確認

確認する際のやり取りの例

自分「まず、前提の確認をさせて頂きたいと思います。今回求めるものは日本の筆記具だという理解でおりますが、筆記具について、具体的にはどのようなものをイメージしておけばよいかと考えますと、ボールペン、シャープペン、鉛筆などでよろしいでしょうか。」

面接官「はい、それに加えて、万年筆、サインペン、蛍光マーカーなどもあるかと思います。」

自分「ありがとうございます。それでは、筆記具の市場規模を、具体的には、ボールペン、シャープペン、鉛筆、万年筆、サインペン、蛍光マーカーの市場規模として求めていきたいと思います。」

前提の確認の背景

さて、面接官とのやり取りの例を上記のように記載していますが、意味もなく確認をしているわけではありません。

あいまいな部分をクリアにする

ここの確認の背景は、まずそもそも、筆記具の定義があいまいだからです。人によってはクレヨン、色鉛筆、筆ペン、マジック、ポスカ(もう無いんでしたっけ?)なども筆記具、あるいは消しゴムやシャープペンの替芯なんかもそうだ、という方もいます。

ここを確認せずに進めてしまうと、あとで面接官から「そもそも筆記具ってXXみたいなものもあるよね?」と言われてしまう可能性もあります。

そうしたケースが起きたときは、「たしかにそうですね、前提の確認もれでした。」と言うしかないと思いますが、前提を確認していれば、「たしかにその通りですね、しかし、問題にアプローチする前の段階で確認したものの中には含めていませんでしたので、ここまでの検討には含めておりませんでした」とコメントすることが出来ます。

セグメントにできそうな情報を探す

もう一つ、確認を行った背景にあるのは、セグメント情報を探したかったからです。

筆記具の市場規模を求めるということは、計算式は後で立式しますが、購入頻度や購入単価を使うことになります。

この頻度と単価ですが、具体的な「モノ」によってばらつきますよね。例えば、ボールペンは100円くらいかもしれない一方で、万年筆は3万円したりするものもあります。こうした情報は、具体的な「モノ」のイメージがないとつかめないですよね。

こうした、計算式にパターン分け、場合分けを与えるものをセグメント情報と呼んでいます。

何をセグメントに使うべきなのか、これは問題によって自分で自由に設定できるものでもあるので、あえて面接官に対して「この情報をセグメントとして使います」といったことは言う必要はありません。あとでもっといいセグメントが見つかるかもしれませんから。

それでは次に行きましょう。

アプローチの策定

アプローチ策定のやり取りの例

自分「それでは、筆記具の市場規模を求めるための計算式を立式していきます。筆記具は個人が所有する消耗品である点から、日本における筆記具の市場規模は日本の人口から推定していくことが出来ると思います。」

自分「市場規模は年間の売り上げに相当するものとしますと、日本における筆記具の市場規模を求める計算式は、人口×筆記具の購入率×購入頻度×購入本数×購入単価、とすることが出来ると考えます。購入率、購入頻度は年間での数値とします。」

自分「この数式を基本として、購入率、購入頻度、本数、そして単価は具体的な筆記具ごとに異なるため、筆記具ごとに別々の数値を当てはめ、計算をしていきたいと思いますが、ここまでの進め方で、違和感を感じる点などはないでしょうか。」

面接官「いいえ、特にありません。このまま進めてください。」

アプローチ策定の背景

問題別にどんなアプローチがあるのかについては、以前に別の投稿をしておりますのでこちらをご参照ください。

ここでは、まずは何を出発点にするかを決めます。筆記具は消耗品であり、かつ個人が所有するものですので、こうした個人が年間でどのくらい購入するのか、といった情報を求めることが目的になります。

ここで説明するべきは、「個人が年間でどのくらい購入するのか」を計算式に落とすとどうなるのかという内容です。

「人口×筆記具の購入率×購入頻度×購入本数×購入単価」という計算式を立式するまでの思考は以下の通りとなります。

まずは出発点の人口
⇒そもそもその人は購入するかどうか、という意味での購入率
⇒購入する人は年間に何回購入するのかという意味の購入頻度
⇒購入するときに一度にどれだけ購入するかの購入本数
⇒購入される筆記具の単価を意味する購入単価
⇒これらをかければ、売り上げになる、つまり市場規模がわかるはず!

最期に、計算式を立ててみた後で、これで違和感がないか、という点も面接官に聞いてみるとよいでしょう。

セグメント分けして、数値を代入する

セグメント分けのやりとりの例

自分「それでは計算式が定まりましたので、セグメント別に計算式に代入すべき値を定めていきたいと思います。ここでは、計算式内の購入頻度、購入本数、購入単価は筆記具がボールペンなのか万年筆なのか、といった具体的な製品ごとに異なると想定し、具体的な製品をセグメントとして活用しようと思います。」

自分「また、計算式の出発点である人口については、筆記具の製品別に主要な消費者が異なるものと考えます。それでは少々お時間を頂いて、製品別にマトリクスを作成し、計算式に代入すべき値を整理します。」

自分「マトリクスが準備出来ましたので、各数値の背景から説明させて頂きます。」

自分「まず、人口についてですが、製品別に主な消費者を設定し、その消費者の人口を割り当てています。鉛筆については幼稚園、小学校の児童、年代でいうと3歳から12歳の10年代が主な消費者であるとして、日本の人口は1年代につき150万人いると仮定して、1500万人がこの鉛筆の購入母数となります。」

自分「同様に、蛍光マーカーは小学校から大学までの16年代、サインペンは社会人のみの40年代、シャープペンは中学校から大学生までの10年代、ボールペンは中学生から社会人までの45年代、万年筆は社会人のみの40年代として、それぞれ1年代ずつに150万人がいるものとして計算を行っています。一部、計算を簡単にするために端数を切り上げて調整したものもあります。」

自分「次に購入率ですが、鉛筆とシャープペンはこの想定消費者に対しては100%の購入率を持つとして、蛍光マーカー、サインペン、万年筆は感覚的に70%、30%、10%としました。」

自分「購入頻度と購入本数については、鉛筆は使用する年齢が若いということもあり失くしてしまうことも多いので年に2回購入し、5本を購入、蛍光マーカーとシャープペンは使用頻度がそこそこ高いので年に2回を1本、サインペンはあまり多く活用する機会がないので年に1回を1本、ボールペンは使い切らずにどんどん消費されるイメージがあるので年に10回、1本ずつの購入、そして万年筆は高価であるので2年に1回、1本の購入があると設定します。」

自分「最後に、購入単価ですが、鉛筆はセット売りで安く売っていることも多いので1本40円、蛍光マーカー、サインペン、ボールペン、シャープペンは100円、そして万年筆は最近は低価格帯のモノが多く出ているので1万円とします。」

自分「ここまでにまとめた内容を用いて、まず製品別の市場規模を求め、それらを合計することで筆記具の市場規模を求めていきます。」

自分「結果をまとめると、このようになり、日本の市場規模は、1136億円と推定されました。」

セグメント分けの説明について

セグメントごとに計算に使用する値を決めたら、その説明を行います。もし、面接官が興味なさそうな顔をしていたら、ここでは結果を表・マトリクスにまとめたものを見せるだけにしておいて、一つ一つの説明はスキップしましょう。

ただし、どんな考えで各値を決めたのか、について触れるようにしましょう。

今回の例では、製品別に主な使用者、消費者が決まっていて、その消費者は年台で大まかに分けられるので、人口を年代別に分けたものを各製品ごとの購入母数としました。

また、蛍光マーカー、サインペン、シャープペンは購入頻度、購入本数に大きな違いはありませんが、鉛筆は幼稚園生や小学生が主に使用するものなので消費するというよりも失くされてしまうことが多いため、購入本数を多めの5本にしており、

そしてボールペンについては多くの社会人の方がそうであるように使い切る前に別のペンに移行することもあるため、購入頻度は多めに10回と見積もりました。

ざっくりと、こんな内容は少なくとも面接官の方に伝えておくべきでしょう。

コメント、気付きを加える

コメント、気づきに関するやり取りの例

自分「ここまでで筆記具の市場規模を求めたので、製品別に市場規模を確認してくことで、確からしい数値かどうかを考えてみたいと思います。」

自分「まず、ボールペンについては消費量が多いこともあり市場規模が最も大きく、そして万年筆は単価が高いために次いで大きな市場となっていることがわかります。こちらについては感覚的にも正しいのではないかと思えます。」

自分「一方で、シャープペンと鉛筆の市場規模について、鉛筆の市場規模がシャープペンの2倍になっていますが、この点については少々違和感を覚えます。理由としては、文房具店などでは鉛筆よりもシャープペンのほうが取り扱われているエリアが広いので、鉛筆よりもシャープペンのほうが市場規模は大きいのではないかと思えるからです。」

自分「したがって、鉛筆は単価がもっと小さい金額になる、購入本数が少なくなる、あるいはシャープペンは一度の購入本数がもっと多い、これらのいずれか、あるいは複数がより実態には近い可能性があります。」

自分「次に、全体として得られた1136億円という数字が正しそうかどうかについて考えていきたいと思います。仮に、筆記具のメーカーが5社でシェアを均等に分けているとすると、1社あたりの売り上げは約230億円となります。一企業の、一事業部、その中の筆記具という性質に絞った場合の売り上げとしては妥当な数値ではないかと思います。」

面接官「有難うございました。ビジネスリアリティについてはどうお考えなのか、質問しようと思っていましたが、尋ねる前に意見を聞かせて頂くことができました。では、こちらの内容に関連していくつか質問していきたいと思います、まず・・・・(この先は省略)」

コメント、気づきについてコメントする場合は

フェルミ推定の問題では、数値を出して終わりにはなりません。最後に、結果が正しそうか、どんな部分によりブラッシュアップする余地があるのかを考え、コメントするとより良いでしょう。

よくあるのは、セグメント別に求めた結果がを多い順、あるいは少ない順に並べてみて、感覚的にあっているかを述べること。今回のケースでは、製品別に市場規模の金額の大きさについてコメントしています。

また、その他には数値としてそもそもあっていそうか、というもの。ビジネスリアリティがあるかどうか、という観点ですね。私自身はあまりここ、得意ではないのですが、仮に複数社が競合していてシェアを分け合っているとすると、1企業の取る売り上げとして妥当かどうか、考えてみる、というのは一つの手段になります。

むしろほかに何かいいコメント方法がありましたらどなたか教えて頂けたらと思います。ぜひぜひ。

終わりに

筆記具の市場規模を求めた見たわけですが、約1100億円という結果は正しかったのでしょうか。

実際は、約975億円とのことです。ソースはこちら

10倍とか1/10とかの差異ではないのでまぁよしとしますが、違いがどこにあったのかを考えるとすると、ボールペンの市場規模でしょうか。

社会人としての20-60歳の40年代に中学、高校の年代を加えて約45年代、としていますが、社会人として定義した20-60歳の人口の中には専業主婦・主夫の方もいるはずです。

そうした方々は年に10本もボールペンを買うかというと、いや、買わないんじゃないかな。と、いうことで、この部分を調整すれば、正解により近くなるのではないでしょうか。

フェルミ推定をやってみた後は、ぜひ実際に値が正しいのかどうかを調べて、違いがどこにあったのかを考えてみることをおススメします。これをやっていけば、他の問題を解くときの視点にもなりますし、付け焼刃で終わらない実力紙につくと思いますので。

楽しみつつ、フェルミ推定、ケース面談の練習をしていきましょう!ではでは。

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