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[体験談]コンサルティングファームの採用面接で聞かれたこと・よくある質問とその回答例③ [これまでの経験の活かし方]

コンサルティングファームの採用面談で聞かれる内容、回答例

前回の投稿の続きを行っていきます。
以下の質問について、回答例を記載します。

よくある質問

  • これまでの職務経歴は? / 大学では何に力を入れたか?
  • なぜ今転職活動をしているのか?
  • なぜコンサルティングファームなのか?
  • なぜうちなのか?
  • これまでの経験が、どのようにコンサルティングファームでいかせるか?
    • 大学での経験
    • 社会人としての経験
  • 入社後、どんなことをやりたいのか?
  • 入社5年後にはどうなっていたいか?
  • 将来的なキャリアパスはどう考えているか?

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これまでの経験が、どのようにコンサルティングファームでいかせるか?

この質問は社会人の方であっても、学生の方であっても確実に聞かれます。

きちんと志望動機を準備していて、それを回答できていれば、恐らく過去の出来事について話しているはずです。

過去の出来事について、すでに面接官に共有済みの内容から派生させるような形式にして、これまでの経験がどのようにコンサルティングファームでいかせるのか、説明しましょう。

キーワードは論理思考、提案力、分析、業界・業務知識、IT知識、ファシリテーション、資料作成、推進力、調整力、リーダーシップ

コンサルティングファームで必要となってくる経験・スキルをうまくアピールするために使えるキーワードは以下です。

  • 論理思考
  • 提案力
  • 分析
  • 業界知識
  • IT知識(IT系がやりたいのであれば)
  • ファシリテーション(会議のとりまとめなど)
  • 資料作成
  • 推進力
  • 調整力(他の人とうまくやっていくということ)
  • リーダーシップ

社会人の方ですと職務経験があるので、具体的にどのような経験・スキルをアピールすればいいか、イメージしやすいと思います。

しかし、学生の方ですと、これまで学業や部活動に力を入れてきた人であっても、どんなアピールをすればいいのかイメージしにくいのではないでしょうか。

私自身も理系学生、体育会系部活動所属でしたが、何を言えばいいのか全然わかりませんでした。

そんな方のために、以下で具体例を書いています。
社会人の方向けにも書いていますので、その下に学生さん向けの具体例を書いていきます。

コンサルでいかせる経験・スキル- 回答例
(社会人、理系・文系・体育会系学生別)

社会人は業界知識のほかにもう一つアピールすべき

社会人の方は、先述している論理思考、提案力、分析、業界・業務知識、IT知識、ファシリテーション、資料作成、推進力のうちどれも簡単にアピールできると思います。

しかし、コンサルティングファーム側からの期待値として一番比重が大きいのは業界・業務知識です。

コンサルティングファームは第三者目線でクライアントに対して提言を行うというスタンスである以上、詳細な業界や業務に関する知識では、

どうやってもクライアントには勝てません。

そこで、コンサルティングファームで求められるのは、相対するクライアント側の内情に詳しい、あるいはすぐにキャッチアップしてくれるであろう人材となります。

例えば、もともと製造業で貿易関係の事務作業をしていた方などは、これから海外に進出をしようとしている企業の支援を行う際には

どのような法対応が必要なのか、組織として必要なシステムや仕組みはどんなものか、戦略策定の段階である程度のゴールを具体的にイメージしつつ作業できる、

という点が強力なアピールポイントになりますし、

地方公務員で仕事をしていた方などは、公共向けのプロジェクト推進において民間とは異なる意思決定プロセス、考慮すべきポイントを熟知しているので、

どのよう点にプロジェクト内で配慮する必要があるか、あらかじめイメージを持ちつつ仕事を進めていくことができる点などはアピールできます。

これらの業界・業務知識に加え、コンサルティングファームで必要となるソフトスキル、

つまり論理思考、分析能力、提案力、ファシリテーション能力、資料作成能力、プロジェクト推進力、調整力をアピールできると、

コンサルティングファーム側からすると重要な業界・業務知識を持ちつつ、最低限の基本能力も備えている、と判断されます。

 【回答例】貿易事務

 私の貿易事務の経験、ならびに調整能力はコンサルティングファームに
おいてもいかせるものと考えております。

 貿易事務の経験についてですが、昨今は海外進出を検討されているクライアントが
急増しているため、そうしたクライアントを支援するプロジェクトにおいては
対応すべき法規制、社内に備えておくべき組織・システムの体制をイメージしつつ
作業を進めることができますし、

細かなところで言えば税関手続きに使用する帳票の項目の内容についても
理解しておりますので、クライアントとのコミュニケーションをスムーズに
行うことができると自負しております。

 また、私は貿易事務において販売部門、購買部門、生産部門の要求する
スケジュールを満たすように物流の調整・手配を行うという作業も行っておりました。

 場合によっては一日の遅れも許されない案件もあり、いつ、だれが、何をする、
というスケジュールを明確に作成し、社内の複数の関係者と調整のうえ最終顧客の
要望を満たすための調整を日々行っておりました。

 コンサルティングファームでは、各チームメンバーおよびクライアント内部の
多数ステークホルダーとの調整事項が多く発生する認識でおりますので、
この経験はスケジュールの順守、プロジェクト品質の確保の点で
いかせるものと考えております。 



 【回答例】地方公務員 - 購買

 私の地方公務員としての購買の経験、公共団体の内部に対する知識は
コンサルティングファームにおいてもいかせるものと考えております。

 まず、購買の経験ですが、公務員の購買活動は厳しいガバナンスを必要とします。
SCM関連の改革プロジェクトや、海外オフショアにおけるガバナンスに課題を
お持ちのクライアントの支援においては、どのように購買管理を行うべきか、
どのようにガバナンスをかけるべきか、規制の観点とシステムなどの仕組みの
観点の双方からアプローチすることができると考えております。

 また、公共団体の意思決定プロセスについても熟知しておりますので、
仮に公共団体向けのプロジェクトにアサインされた際には、どのような
ステークホルダーを意識する必要があるか、どのような説明責任が求められるのか、
等の視点を持った状態でクライアントと同じ目線でプロジェクトに
取り掛かることもできます。

 そして、購買管理において培った、分析力・提案力・交渉力も
コンサルティングファームにおいて活用できると考えております。

 購買管理では、より効率的な購買を目指す分析活動と、分析の結果を
購買要求元へ提案、あるいは発注先と交渉することもありました。
分析能力・提案力・交渉力は成果物を作成する点でもプロジェクトを
リードしていく点でも必要なスキルであると考えております。



理系学生の場合は論理思考、分析能力をアピールしやすい

理系学生の場合は、論理的思考能力、分析能力などをアピールすることが簡単かつ納得感があるのでオススメです。

物理、化学、生物などの理系学生であれば、普段から実験がカリキュラムに組み込まれているものと思いますが、この実験では、必ずレポートの提出を求められますよね。

まず、実験というものですが、テキストに書いてある通りの結果になることはほぼほぼありません。

その際、実験のやり直しをするか、時間がなければなぜ期待した結果と異なったのかをレポートに残すことになると思います。

どちらの場合においても、期待される結果と実際の結果を比較し、どこに事象の原因が存在するのかを特定するという作業を行ったことがあるのではないでしょうか。

このプロセスは論理思考以外の何物でもなく、析能力も活用されています。

要因はこれではないか、という仮説に基づき、検証し、結果を確認し、さらに改善を図る、という活動は論理思考でもありますし、PDCA活動でもあります。

理系学生の方は、ここまでに記載したように普段から論理思考プロセスに慣れているということをアピールしましょう。
もっといいアイデアがあれば、もちろんそれを使ってもらってOKです。

また、情報系の学生さんであれば、IT知識をアピールすることができます。

今や戦略とテクノロジーは切り離すことのできないものとなっていることはどこのコンサルティングファームでも同じ見解です。

そのため、自分はテクノロジーの観点で戦略策定ができる、あるいはテクノロジー導入案件でもすぐにキャッチアップできる、というアピールができます。

【回答例】理系学生 - 基礎化学

私は学業を通して、論理的思考能力と分析能力を身に着けたと考えています。

まず、大学入学後、基礎課程の研究からはじまり様々な研究の実施とレポート作成を
行ってきましたが、その中では論理的に導かれる期待結果と実績の乖離について分析を
行い、原因について仮説を立て、検証を行うというサイクルを行ってきました。

例えば、現在取り組んでいる二酸化炭素分子の散乱角度の測定では温度別の実績が
期待される結果と異なった点を、気圧あるいはレーザー入射角の問題ではないかと
仮説を立て、検証したところ、入射角を設定する装置に不備があったことを
特定し、装置の取り換えを行うことで期待結果を再現させることができました。

この活動は論理的思考、分析能力を用いたPDCAサイクルであり、こうした活動を
高速に数多くこなす必要があるコンサルティングファームにおいてもいかせるものと考えております。



【回答例】理系学生 - 情報系

私は学業を通して、ITに関する基本知識を身に着けるとともに、数多くの企業が
どのようにITを活用しているのかを学んできました。

今や戦略とテクノロジーは切っても切り離せない関係となっており、戦略策定後の
実行においてはITの力を活用するケースが非常に多くなっている認識です。

私は、コンサルティングファームにおける戦略策定のノウハウに、自分自身の持つ
ITの観点を加えることができると考えています。

例えば、ガバナンスに課題や懸念があるのであればERPの導入を、M&A後の企業連結や
管理を効率化したいのであればEAIを用いた情報の統合を、経営にかかわる意思決定の
スピードを上げたいのであればBIの導入などが考えられます。

さらに、ITによって可能となる範囲とその限界についても理解しておりますので、
プロジェクトが絵に描いた餅にならないように管理する点でも、また顧客の期待値を
コントロールする点でも、ITの観点を持っている部分は有効活用できると考えています。



文系学生の場合は提案力、ファシリテーション能力、資料作成能力をアピールしやすい

次に、文系学生さんの場合ですが、提案能力、ファシリテーション能力、資料作成能力をアピールすると納得感があります。

文系のカリキュラムではプレゼン、あるいはグループワークをする機会が多いと思います。

プレゼンではオーディエンスに対して自身の主張を納得してもらうことが必要ですし、グループワークではだれがいつまでに何をするのかというスケジュールを決めつつ議論することが必要となります。

これらの具体的なエピソードを交えつつ、アピールするようにしましょう。

もちろん、経済学部などで財務数値の分析をする経験を持っている場合は、武関能力をアピールするのもアリです。というか、相当強いです。

また、プレゼンで使用するために資料作成をした経験から、資料作成能力あたりもアピールできます。

こういうと、「じゃあ今度XX社にXXの提案をするんだけど、どんなアジェンダにするべきか教えて」ということを聞かれる可能性が非常に高いので、そちらも準備しておきましょう。

すごく一般的な話に閉じますが、アジェンダ例は以下のような感じですね。

  1. 弊社の理解とご提案の背景
  2. ご提案の概要(施策、目的、期待される効果)
  3. ご提案の詳細
    1. 施策①、その理由
    2. 施策②、その理由
    3. 施策③、その理由
  4. Why [コンサルティングファーム名]? 
    (なぜうちの提案を受け入れるべきか?という内容)
  5. スケジュールと成果物
  6. 費用
  7. 作業の範囲と前提
  8. 参考事例
 【回答例】文系学生 - 提案能力

私は授業の中でプレゼンテーションを行う機会が多く、提案能力に自信があります。

これまでに行ったプレゼンテーションは、地獄があるかといった宗教的な
観点のものから、日本の教育制度の改善案、日本が集中投資すべき事業や業界、
そして今見るべきアニメなど幅広いテーマにわたるものでした。

いずれのプレゼンテーションにおいても、ベネフィットの伝達、パワーワードの活用、
ifシナリオ、共感の取得、仮想敵の設定など、プレゼンテーションに使用される
テクニックを活用しました。

コンサルタントで最も重要な能力は、提案能力であると考えており、この点で
私のプレゼンテーションテクニックは有効活用できると考えております。



【回答例】文系学生 - ファシリテーション能力

私のグループワークを通して身に着けたファシリテーション能力は
コンサルティングファームにおいて生かせると考えております。

私はグループワークの中では会議進行を務めることが多く、会議に臨むにあたり
アジェンダの整理を事前に行い、関係者にはアクションを周知し、会議の中では
進行を行いつつ議事録を作成していました。

会議の目的を事前に整理し、参加者にも周知することで効率化を図り、議論が
わき道にそれそうなときは軌道修正を図る、といった形でファシリテーションを
行っておりましたが、

こうしたスキルは多忙なクライアントやそのステークホルダーと折衝の機会を
多く持つコンサルタントには必須のスキルではないかと考えています。


体育会系学生の場合は論理的思考、推進力とリーダシップ!

最後に、理系あるいは文系学生さんと厳密にはかぶりますが、体育会系の学生さんの場合のアピールポイントについて触れます。

個人スポーツでも、団体スポーツでも、自分あるいは自分たちを信じて突き進むのがスポーツです。

そこでアピールできるのは、論理的思考、推進力とリーダシップです。

別に部長でなくても、主将でなくても、推進力とリーダーシップは発揮できます。

練習メニュー、練習試合のスケジュール作成に貢献するとか、ライバルたちのスカウティングを率先して実施するとか、

筋トレを習慣化させるためのLineグループを作っていっしょにやった、などなど、一番話を作りやすいのが、実は体育会ではないかと思っています。

体育会学生の場合は、体育会であると同時に理系や文系でもあると思いますので、そちらでアピールできるポイントと合わせて活用しましょう。

体育会系の方が好きなコンサルティングファームの人間は多いので、体育会系であることは必ずアピールすべき点です。

【回答例】 体育会系 - 練習計画

私は、部活動の中で練習メニューの考案、練習試合を組むする役割を担っていました。

毎年戦うメンバーが違う中で、保有している戦力とライバルチームたちの戦力を比較し、
夏のリーグ戦ではどのように戦うのかゲームプランを組み、そのプランに従って現状との
ギャップを埋めるべく練習メニューを考案、そして効果測定のために練習試合を
組みました。

さらに、測定された効果をもとに、方針を見直し、対応していくという活動を
行っておりましたが、これは論理的思考に基づいたPDCAサイクルであり、

規模は違うものの戦略策定、実行、効果測定、そして改善というサイクルでもあるため、
コンサルティングファームにおける戦略策定、実行支援の業務においても同様の
思考プロセスが活用できると考えております。

加えて、自身で考案した練習メニューをチームメンバーに行ってもらうためにも
各練習の目的を説明し、合意するというプロセスを通じて、自分以外の他人も
同じ目的に向かって協力してもらうというプロジェクト推進力、リーダーシップを
身に着けることができたと思っています。

いくら戦略そのものが優れていても、周りのみんながついてこれないのであれば
意味がありません。私のプロジェクト推進力、リーダーシップは、コンサルタント
として考案した戦略をクライアント、他ステークホルダーを含むメンバーで
実行する際にいかせるものと考えております。

よくある質問

さて、また今回も長くなってきたのでここで切ります。

最初はよくある質問への答え方という一つの投稿にするつもりでいたのですが、意外と分量が多くなってしまいました・・・

次は、入社後にどんなことをやりたいのか?という質問についての回答から書いていきます。

  • これまでの職務経歴は? / 大学では何に力を入れたか?
  • なぜ今転職活動をしているのか?
  • なぜコンサルティングファームなのか?
  • なぜうちなのか?
  • これまでの経験が、どのようにコンサルティングファームでいかせるか?
    • 大学での経験
    • 社会人としての経験
  • 入社後、どんなことをやりたいのか?
  • 入社5年後にはどうなっていたいか?
  • 将来的なキャリアパスはどう考えているか?

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