皆さん、Sales Force(SFDC)、使ってますか?
私の勤めている会社では、商談の管理にSales Forceを使用し、さらに販売管理・購買管理にAppExchangeからインストールした
Soarizeというシステムを使用しており、基幹業務でさえもSales Forceを中心としています。
基幹業務には、アラート機能がいろいろなところで必要になりますが、Sales Forceでは、特定の条件が満たされることをトリガーとして、メール通知を送ることができます。
ただのCRMではない、そこがSales Forceのすごいところですね。例えば、以下のようなことが実装できます。
- 承認申請が行われたら承認者あてに承認のお願いメールを送る
- 承認が完了したら完了したことを通知するメールを送る
- 取引先ごとに設定した与信上限を超える商談が作成されたらアラートの通知メールを管理者に送る
どんな時にメールを送るのか、という設定自体は承認プロセスやプロセスビルダーの設定によって作成するのですが、
そうしたメール通知を送るというアクションを作成する前に、まずはメールのテンプレートを作成する必要があります。
本投稿では、メール通知の設定全体像の説明と、メールテンプレートの作成方法についてStep by Stepで解説します。
Agenda
【Sales Force・SFDC】メール通知設定の全体像(図解)
想定読者
- Sales Forceを使用していて、自動でメールを送りたいと考えている方
- Sales Forceの使用を検討していて、通知メールでできることを知りたい方
メリット
- Sales Forceでメール通知を送る際に実施する設定内容の概要がわかる
- Sales Forceで送るメールに記載できる内容がわかる
メール通知設定の全体像
抑えておくべきオブジェクト6つ
Sales Forceでメール通知を設定する際には、オブジェクトの関連性を抑える必要があります。
登場するオブジェクトは以下の通り6つと結構多いので図解します。
- プロセス
- アクション
- 承認プロセス
- 承認ステップ
- メールアラート
- メールテンプレート
プロセス
こちらのプロセスは、プロセスビルダーで作成します。
このプロセスでは、特定の項目が更新されたことをトリガーにして、以降に連なるアクションを実行させることができます。
アクション
アクションは、プロセスに連なるもので、このアクションの一つがメールアラート、すなわちメール通知となります。
このメールアラートに対して、メールテンプレートを割り当てておくことで、事前に定義したメールテンプレートに従って記述されたメールが自動で送付されます。
承認プロセス
承認プロセスは、プロセスにぶら下げることのできるアクションの一つです。
必ずしもプロセスのアクションの一つとして定義する必要はなく、承認プロセス単体で定義しておくということもできます。
つまり、プロセスに従って自動で起動させることもできますし、マニュアルで起動させることもできます。
承認ステップ
承認ステップは、承認プロセスを構成するものとなります。
こちらのステップ一つ一つに対して、さらにアクションを定義することができ、その一つがメールアラートとなります。
メールアラート
プロセスにおけるアクション、あるいは承認ステップにおけるアクションとして定義することができます。
メール通知をする、というだけの設定になるので、どんなメールを送るのか、といった部分はメールテンプレートとして定義しておく必要があります。
メールテンプレート
メール通知する際のメールの件名、文面を定義したものとなります。
ここで定義したメールテンプレートを、メールアラートに割り当てることで、メール通知が可能となります。
設定対象は多いが、それにより柔軟な対応が可能
ここまででメール通知に関連するオブジェクト、および設定の全体像を解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
設定するオブジェクトがちょっと多いと感じられるかもせ入れませんが、それにより柔軟な設定が可能となっています。
次項からは、メールテンプレートの作成方法を記述します。
メールテンプレートの作成方法
それでは、メールテンプレートの作成手順を以下に記述します。
メールテンプレート種別の選択
- 「設定」をクリック
- 管理⇒メール⇒「Classicメールテンプレート」をクリック
- メールテンプレートを保存する場所としてフォルダを選択
- 「新規テンプレート」をクリック
- テンプレートの種別を選択して、「次へ」をクリック
(今回はシンプルなメールを送ることとして、「テキスト」を選択)
※HTML(Classic レターヘッドを使用)を選択すると、企業のロゴなどを入れることができるようになります。(今回は割愛)
件名、文面の記述
- メールテンプレートの保存先フォルダ、テンプレート名、一意の名前(システム内の管理用)、件名、メール内容を入力する
- 「有効」にチェックを付け、「保存」をクリック
メールの内容の部分ですが、Sales Forceの差し込み項目値を指定することで承認申請に関係のあるオブジェクトの情報をメールに記述することができます。
差し込み項目値の記述方法
- 差し込み項目の種類を選択(ここでは購買項目)
- 差し込み項目を選択(ここでは購買番号)
- 差し込み項目値が自動で表示されるので、このテキストをコピーし、メールの内容に貼り付ける
メールアラートを割り当てるオブジェクトを事前に確認すべき
気を付けたいのは、メールアラートが関係していないオブジェクトからは情報を取得できないということです。
例えば、メールアラートの対象が購買というオブジェクトであるにもかかわらず、販売の情報をメールに記述しようとしても、それはできないということです。
メールテンプレートを作成するときは、どのオブジェクトについて使用するテンプレートなのか、事前に確認しておくようにしましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
メールテンプレートの作成に関しては、そこまで難しくはないと思っていただけたのではないでしょうか。
難しいのは、メール通知設定の全体像を理解したうえで、どんな時にプロセスを使用して、どんな時に承認を使用するか、という部分を考えるところですね。
ちなみに、弊社で使用しているSoarizeというのは販売管理・購買管理を行うシステムでAppExchangeからSales Forceへインストールできる製品となりますが、
このSoarizeで定義されているオブジェクトである購買、受注などもメール通知の設定の対象とすることができます。
プロセスの設定方法、承認プロセスの設定方法はまた別の投稿を行いたいと思います。
皆様のSales Force導入、あるいは導入検討に少しでもお役に立てましたら幸いです。