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【Sales Force】承認プロセスの設定方法、承認時の項目自動更新①【Soarize】

皆さん、Sales Force(SFDC)、使ってますか?
Sales Forceでは、承認プロセスも実装できます。

承認のステップを多段階にすることもできますし、ステップごとに異なる人を承認者として割り当てることもできます。

申請時や承認時にメール通知を送ったり、承認完了時に項目を自動で更新したりすることもできます。

メール通知を送りたいときは、事前にメールテンプレートを作成しておく必要がありますので、その方法はこちらをご確認ください。

社内の業務を自動化する際に役立てることができるのが、Sales Forceの承認プロセスです。

こちらの投稿では、承認プロセスでできること、そしてその設定方法を解説します。

【Sales Force】承認プロセスの設定方法

想定読者

  • Sales Forceを使用していて、承認のプロセスを組みたい方
  • Sales Forceの使用を検討していて、承認のプロセスでどんなことができるのか知りたい方

メリット

  • Sales Forceの承認プロセスでできることがわかる
    • 承認プロセスの流れ
  • Sales Forceの承認プロセスの組み方がわかる
    • メール通知の方法
    • 条件別承認プロセスの設定方法
    • 項目自動更新の方法

承認プロセスの流れ(使用イメージ)

まず、Sales Forceの承認プロセスそのものがどういったものなのかをお伝えします。

承認プロセスを始める方法としては大きく2つあり、ユーザーが承認の申請を上げることで始まるか、自動で始まるように組んでおくか、が選択できます。

これらの2つのケースでどのように承認プロセスが始まり、承認完了までつながるのかを説明していきます。

なお、以降で説明する承認プロセスの流れと設定方法についてですが、投稿者の使用しているSales Force環境独自の項目などが出てきますので、

読者の皆様の画面とは微妙に異なる画面となります。

ただし、承認プロセス自体はSales Forceの標準機能になりますので、使用方法や設定方法は同じになります。

承認申請が行われる

ユーザーが承認申請をする方法

投稿者のSales Force環境にはAppExchangeからSoarizeというパッケージをインストールしているので、

Sales Force標準の取引先や商談以外に購買、発注、販売、受注、などのオブジェクトが追加されています。

ここでは、購買というオブジェクトに対して承認申請を行い、発注について承認をもらうというプロセスを例として説明させて頂きます。

  • 申請者:オブジェクト「購買」を開き、承認申請をクリック
  • 申請者:コメントを入力し、「送信」をクリック
  • 承認プロセスが開始する

これで承認プロセスが始まりました。

ちなみに、承認が完了するまでは編集ができないようにする、後続のデータを作成できないようにする、といったことも工夫次第では可能です。

※工夫というのは、編集ロックをかける、オブジェクトのレコードタイプを変更し画面レイアウトを変更することで関連タブに移動できないようにしたりです。

オブジェクトの作成により自動で承認プロセスを開始する方法
(プロセスビルダーで設定)

都度、ユーザーに承認申請をさせるのは面倒、という場合などは、オブジェクトを作成したらすべて承認プロセスが始まるようにしておくこともできます。

流れとしては開始のところだけが自動になる以外は都度承認申請をする場合と同じですので、流れの説明は割愛させて頂きます。

この自動化ですが、プロセスビルダーというもので設定ができます。 プロセスビルダーの設定方法の詳細については別で投稿することとして、ここでは簡単に説明します。

プロセスビルダーでできること

プロセスビルダーでは、「何に対して」、「何が起きたら」、「何をする」ということを設定できます。

こちらの例では、

  • 購買オブジェクトに対して
  • 作成時すべてという条件で
  • 有効化のフラグのオフと、承認申請

自動で実施するように設定しています。

承認プロセスのイメージはつかめたでしょうか。
それでは、設定の方法をご説明したいと思います。

承認プロセスの設定方法

承認プロセスを作る

    null
  • 「設定」をクリック
  • 管理⇒プロセスの自動化⇒「承認プロセス」をクリック
  • 承認プロセスを管理するオブジェクトを選択(ここでは購買)
  • 「承認プロセスの新規作成」をクリック
  • 「標準ウィザードを使用」をクリック

「ジャンプスタートウィザードを使用」をクリックしてもいいのですが、設定する項目は一緒なのでここでは標準ウィザードを用いた説明をさせて頂きます。

  • プロセス名、一意の名前(システム内管理用)を入力
  • 「次へ」をクリック

承認プロセスの入力条件

次は承認プロセスの入力条件ですが、勘違いしないで頂きたいのは、承認プロセスが自動で開始する条件ではないということです。

承認プロセスは、ユーザーによって承認申請が行われるか、プロセスビルダーで設定したプロセスによって開始します。

承認プロセスの入力条件とプロセスビルダーの開始条件を区別しましょう

したがって、承認プロセスを自動で開始したい場合は、今からお話しする承認プロセスの入力条件ではなく、プロセスビルダーで設定するアクションの開始条件を設定することが必要となります。

承認プロセスの入力条件は、承認プロセスが開始した時に、対象のオブジェクトが満たしているべき条件という意味のほうが強く、

この条件を満たしていないばあは承認申請をしたとしても承認プロセスが見つからない、というエラーが発生します。

入力条件が別なら別の承認プロセスが必要
※分岐条件ではないため

例えば、購買に対しては契約分類がEngagement(契約関係)とOthersで承認プロセスを別にしたい、としましょう。

Engagement(契約関係)については承認プロセスの中にリーガルチェックが必要で、Othersについては不要、としたい場合、

Sales ForceではEngagement(契約関係)とOthers向けに別の承認プロセスを作成し、それぞれの条件をこの承認プロセスの入力条件で指定することとなります。

残念かもしれないですが、Sales Forceの承認プロセスの入力条件とは、分岐条件ではないのです。

入力条件の指定方法

入力条件の指定方法には、以下の二つのオプションがあります。
それぞれについて設定方法を解説します。

  • 条件が一致する
  • 数式の評価がTrueになる

「条件が一致する」を選択した場合

  • 項目、演算子、値を選択
    (値はルックアップウィンドウ(虫眼鏡)から)
  • 「次へ」をクリック
    (ここでは、契約分類がEngagement Agreementであることが、この承認プロセスの入力条件としている)

「数式の評価がTrueになる」を選択した場合

  • 項目の挿入、演算子の挿入を使用して数式を作成
  • 「次へ」をクリック
    (ここでは、見積金額が100万円以上であるかどうかを評価する数式としている)

以降の説明では、契約分類がEngagement Agreementである場合の承認プロセスについて説明をしていきます。

申請者に対する承認者の設定

次に、承認プロセスが始まったら、誰がその承認プロセスを割り当てられるのかを設定します。

  • 割当先として使用するユーザ項目を選択
  • 「次へ」をクリック

ここで選択する項目は意味合いとしては誰が承認をするのか、というものになりますが、

標準ユーザ項目の「マネージャ」あるいは、すでに作成している場合はカスタムユーザ項目が選択できます。

これらの項目はどちらもユーザーに対して個別に割り当てられた項目で、そこに入力されているユーザーが承認者と判定されます。

どこの項目かというと、ユーザーの項目となります。

  • 「設定」をクリック
  • 管理⇒ユーザ⇒「ユーザ」をクリック

追加情報のセクションにあるのがカスタム項目として追加したもの(ここでは部門長_承認者)で、その下にあるのが標準項目であるマネージャとなります。

どちらもユーザー名を入力できるのですが、ここに入れられている人が、承認プロセスを割り当てられるユーザーとなるわけです。

なお、カスタム項目を作成するときはデータとしては階層形式を選択する必要があります。

申請時のメールテンプレートを割り当てる

ここまで作ったら、承認プロセスが開始した際に通知として送るメールテンプレートを承認プロセスに割り当てます。

  • ルックアップウィンドウからメールテンプレートを選択
  • 「次へ」をクリック

事前に作成しておいた申請のメールテンプレートを割り当てます。

こうすると、先ほど設定した承認者に対して、このテンプレートに従ってメールが届くことになります。

メールテンプレートの設定方法はこちらです。

承認ページレイアウトの設定

次に、承認を行うためのページというものも作成できるのですが、この設定はそのページに表示するものを決めるためのものです。

  • 選択可能な項目から承認ページに表示するものを選択する
  • 「次へ」をクリックする

必要に応じて、承認ページの項目セクションのチェックボックスにもチェックを入れるとよいでしょう。

このチェックボックスにチェックを入れると、記載の通り承認履歴情報も承認ページから確認ができるようになります。

申請者の設定

最後に、だれが申請をできるのかを設定します。
無難なのは、その承認プロセスを割り当てるオブジェクトを作成した人とする設定ですね。

  • 許可される申請者を選択
  • 「保存」をクリック

必要に応じて、ページレイアウト設定、申請設定のセクションのチェックボックスにもチェックを入れるとよいでしょう。

承認プロセス作成完了!次は承認ステップを作成

さて、ここまでの設定で承認プロセスが作成されました!
しかし、承認プロセスには承認ステップを作って割り当ててあげることが必要になります。

そこで、システムは今すぐ承認ステップを作成するか、あとで作成するかを聞いてきます。

ここでは、承認ステップを今すぐ作成するを選択して、Goをクリックします。
もちろん、あとから作成することもできます。

続きは、次回の投稿で。

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