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クラクフ 3日目 アウシュヴィッツ、日本美術館、聖ペテロパウロ教会で演奏会

クラクフ最終日です。

今日はGetYiurGuideで申し込んでいたアウシュヴィッツ・ビルケナウツアーに参加し、クラクフに戻ってからは日本美術・マンガ館を見学、夜になってからは聖ペテロパウロ教会で催される演奏会に参加しました。

アウシュヴィッツは地図からも分かる通り、相当に広いです。そのため、ツアーではかなりの距離を歩きますことになりました。そこそこ覚悟が必要です。

ポーランドでは、アウシュヴィッツのある地域はオシフェンチウムという地名になります。
そのため、個人で向かう場合は、オシフェンチウム駅へ向かうことになります。

アウシュヴィッツ・ビルケナウへ

GetYourGuideでツアーを申し込んだ私の場合ですが、今回はクラクフ駅付近、ホテルマルタンスキ前でバスの添乗員さん達と落ち合い、ここから約80分かけてアウシュヴィッツ・ビルケナウまで向かいました。

アウシュヴィッツ・ビルケナウには第一強制収容所の跡地を用いた博物館と、第二強制収容所の跡地をほぼそのまま残している二つのポイントが観光地として存在しています。私達がまず向かった先は第1号の方でした。ここを1時間ほど見学して、そこからバスで5分の距離の第2号に行くことになりました。

大きな荷物を持っていると荷物チェックが面倒になるという理由で、ガイドさんからはバスの中に貴重品は除いて不要なものは置いていくように言われます。ちなみに、個人で来ている方にも、荷物を預けることのできる場所がありました。

第1強制収容所についてからはまず休憩をはさみ、その後空港にあるような検査ゲートを通り、中に入りました。ちなみにトイレの使用には2ズウォティが必要で、トイレ入り口の前にいる女性に支払う必要があります。

敷地内に入ると、同じような外観をしたレンガ造りの倉庫のような見た目をした収容所跡地が立っています。その中の一つ一つで展示がされており、これらを見て回るスタイルでツアーが行われます。

外観だけで見るとほぼ同じ建物が並びます。
収容所には被収容者が逃げることを防ぐ有刺鉄線があり、監視を行う台もあります。
また、有刺鉄線には電気も流れていたとか。

こちらの写真は被収容者の選別のシーンです。選別を行う人間が、親指を右に向けるか左に向けるかで、トレーニングキャンプにいくか、デスキャンプに行くかが決定されます。決定の基準は不明ですが、デスキャンプは絶滅収容所ともいわれる第二強制収容所であり、ここでは問答無用でガス室送りあるいは人体実験の対象とされることになります。トレーニングキャンプは第一強制収容所のことを示しますが、そこでも死に至るような過酷な労働、不衛生な環境が待っています。

第一強制収容所は博物館となっており、中にはこのような展示物が並んでいます。

収容の際に押収した靴、鍋なども展示がされていました。夥しい数です。写真はNGだったので撮れていませんが、被収容者から刈り取った毛髪の山も展示されていました。

写真では伝わりにくいですが、とにかくおびただしい量です。
こちらは鍋類ですね。

こちらはガス室です。ガス室が作られたのは第一強制収容所が初ですが、第一強制収容所のガス室はすぐに別用途で使用されはじめ、おもにガス室が使用されたのは第二強制収容所となります。そのため、博物館にあるものは再現されたものとなっています。ちなみに、隣には焼却炉があります。

ここに百名以上が集められ、5分とたたない時間で処刑が行われたのです。
こちらは絞首刑に使用されていた鉄棒です。中央の写真には、絞首刑にされている人たちの写真もあります。
被収容者の写真です。全てではないようなのですが、当時アウシュヴィッツに写真家がおり、その方が撮られたものになります。個人の名称、個人の識別番号、収容開始の日付、そして収容終了の日付、つまり死亡日が記載されています。

博物館を見た後は、第2号の方に移動します。駐車場からはさらに徒歩5分の位置にあるので、歩いて向かいます。第2号の方も、トイレは2ズウォティが必要となります。

第2号のほうは、見渡す限りに収容所跡地が立ち並んでいる状況です。ほとんどは破壊され、跡地になっています。ガイドさんの話を聞きながら歩いていきます。
第2号は結構広いので、歩きながらガイドさんのお話を聞いて戻ってくるだけで1時間かかります。

デスキャンプ(絶滅強制収容所)こと第二強制収容所の入り口です。
第二強制収容所の元ガス室です。ガス室は、戦争の終結後、証拠隠滅のために破壊されたといわれています。

帰りに、第2号を振り返ってみました。シンドラーのリストでも撮影に使用されていた箇所です。この線路を使って、被収容者は運ばれてきたのです。

アウシュヴィッツで感じたことはいろいろとありますが、ツアーガイドさんは事実を淡々と語られていたことが印象的です。博物館の展示も事実を淡々と伝えるようにできていたように思われます。アウシュヴィッツを見て、何を思い、どう考えるかはその人自身に任されています。

日本美術技術博物館・マンガ館

アウシュヴィッツ・ビルケナウからクラクフに帰り、まずは夜の教会コンサートのチケットを求めて聖ペテロパウロ教会へ。その後、日本美術・マンガ館へ移動しました。

マンガといっても、いわゆる漫画のことではありません。人の名前になります。
フェリクス・マンガ・ヤシェンスキさんという方が日本の文化を気に入ってくれて、その収集品が展示されています。

私が行ったときには3つの展示がされており、子供の着物展、子供の絵本展、そして雅楽展が行われていました。

子供の着物展は結構人気でした。宝尽くし、松竹梅などを使った着物が展示されていて、フランス人と思われるグループの方々が珍しそうに見ていました。

こんなのは、さすがに来たことないなぁ・・・

子供の絵本展では、日本人の著者が出している絵本が展示されていました。合わせて、子供の遊び場と思われるお絵かきコーナーがあり、その中のいくつかと思われる作品が壁に貼られていました。

クラクフで日本語をバンバン見つけられるところです。

日本大好き、の文字には和むものがありますね。ほんと、こんなよくわからない極東の国の文化に興味を持って頂けて有り難いです。

何かのキャラクターなんでしょうか。

雅楽のエリアでは、着物の展示と、雅楽の演奏の準備がされていました。

準備中の会場のドアが普通に開いていたので中に入って座って見ていると、後ろから視線を感じ、振り返ると雅楽のエリアにいた受付と思われる女性が。「いない方がいいですか?」と聞くと、「私アルバイトなのでよくわからないのですが写真は撮らないでもらえると嬉しいです」とのこと。何がダメでオッケーかわからないけどとりあえず変なことしないように後ろをつけてきた、ということだったみたいですね。

雅楽、はわかんないなぁ。

演奏が何時からなのか聞くと、18時開始とのことだったので、聞いてみたい気持ちは山々だったのですがその時点でまだ15時だったため退散しました。

聖ペテロパウロ教会での演奏

一度ホテルに戻り、20時からの聖ペテロパウロ教会での演奏会に参加しました。ちなみに、チケットを購入した時には前の席に座りたかったら20分くらい前から来てね、と言われていたのでその通りにしましたが、20分前の時点で前から5番目くらいの写真の位置でした。

演奏はバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスをメインに使った演奏でした。ヴィヴァルディの春、ハチャトゥリアンの剣の舞、などの有名どころの演奏が続き、クラシックの知識ほぼゼロの私でも十分に楽しめました。

音楽が響き渡るのですごくいいです。教会コンサート、お勧めですよ。
ちなみにお昼に来るとこんな感じです。

曲に合わせてピアノ、トランペット、ギターの演奏者が加わったりしながら1時間が経ち、最後にはアンコールとしてもう一曲弾いてもらい演奏会は終わりを迎えました。

教会コンサートは他にも聖イジー、聖ヴォイチェフ教会などでもやっていますので、今度来るときは他のところにもチャレンジしたいです。

聖ペテロパウロ教会では、毎日コンサートが開かれています。パンフレットを見る限り、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、ピアノ奏者のメンバーは聖ペテロパウロ教会の演奏会の主要メンバーらしく、彼らの演奏はトランペットの人やギターの人が加わった時に比べ練度が高いような気がしました。(素人感覚です)

さぁ〜て、明日はプラハに移動ですねー。

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